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串打ち3年、裂き8年、焼き一生

2023.03.02

うなぎの調理で最も多いのは蒲焼きです。

しかし、うなぎの蒲焼の調理技術は「串打ち三年、割き八年、焼き一生」と言われるように、最適な焼きは難しく、この技量は長い修業によって得られるものとされています。それだけ職人の腕は蒲焼きの美味しさを左右するものなのです。

それほど重要な焼きですが、関東と関西ではうなぎの焼き方に違いがあります。
関東など東の焼き方は白焼きにしたのち、一度蒸して、さらに焼いていきます。一方、西の焼き方は蒸さずにそのまま焼きあげます。

おおすみ鰻 こい匠では、匠と呼べるほどの熟練の職人が、丁寧に1尾1尾手作業で九州地焼風に焼き上げます。

備長炭は、燃えるとき遠・近赤外線を放出します。
この遠赤外線効果により、食材表面で熱が伝わり表面をカリッと焼き上げ(炭火には水分が含まれないため)旨味を閉じ込めることが出来るのです。また、近赤外線効果により、熱が食材内部数ミリまで達し伝わるため食材の深部までむらなく素早く火を通すことが出来ます。

食材の脂が炭に落ちて煙が出ますがその煙がうなぎの表面に味わい深い香りを付着させます。この燻製効果も食欲をそそります。
そうして焼き上げたうなぎの蒲焼は、皮は、パリッと香ばしく、中はふっくら。 炭焼き独自の風味とうなぎの旨味をしっかり残した美味しい蒲焼に仕上がります。